乾燥肌の原因と対策①
湿度が下がり、空気が乾燥しがちになる秋冬シーズン。
乾燥によって、春や夏には感じなかった肌トラブルに悩まされる方も多いと思います。
そこで今回は2回に分けて、乾燥肌はどのような原因で引き起こされてしまうのか、
また室内・屋外などシーン別に実践しやすい乾燥対策についてご紹介します。
乾燥肌の原因
急激に湿度が低下する10月から11月を境目に、肌はとても乾燥しやすい状態になるといわれています。
乾燥肌を招いてしまうのは、おもに肌の水分保持力が下がってしまうことが原因とされています。
ここではまず、乾燥肌となってしまうメカニズムについて見ていきましょう。
角質層のバリア機能
水分保持力が衰え、乾燥肌となってしまう原因は、私たちの肌の「バリア機能」の低下にあります。
肌は表皮によって覆われていますが、この表皮の最も外側にある角質層にあるバリア機能が、
乾燥と深くかかわっているのです。
肌の角質層は、「角質細胞」と細胞の隙間を埋める「細胞間脂質」でできています。
これらの成分が肌のバリア機能としての役割を果たしており、
バリア機能が正常に働いていると肌の水分保持力も安定し、
水分の蒸散を防ぎながらアレルゲンなどの侵入も防ぎ、外からの刺激から肌を守ってくれるのです。
しかし、空気の乾燥や紫外線によるダメージ、生活習慣の乱れといったさまざまな原因によって、
角質細胞内のアミノ酸のような天然保湿因子や細胞間の脂質が減少し、
細胞同士をつなぎ止める力が低下してしまうと、バリア機能も弱まって、水分が逃げてしまいます。
つまり、乾燥肌を引き起こさないためには、肌のバリア機能を保つことがポイントとなるのです。
肌のバリア機能を低下させる主な原因
バリア機能が保たれている健康な肌は、皮膚のターンオーバーによって常に新しい細胞へと入れ替わっています。
肌の新陳代謝であるターンオーバーにはサイクルがあり、このサイクルが乱れてしまうと
バリア機能も低下してしまいやすくなるのです。
肌のターンオーバーサイクルを乱し、バリア機能を低下させてしまうおもな原因を見ていきましょう。
冷房、暖房の長時間利用による空気の乾燥
冷房・暖房問わず、エアコンは空気中の水分も吸収してしまいます。
そのため、エアコンを長時間使用すると、空気は乾燥します。
そして空気が乾燥すると、肌のバリア機能も低下しやすくなってしまうのです。
紫外線によるダメージ
紫外線は、シミやしわ、日焼けなど、さまざまな肌トラブルの原因となってしまいます。
肌の最も外側にある角質層は、特に紫外線のダメージを受けやすいため、
肌のバリア機能を低下させる大きな原因となります。
間違ったスキンケアや入浴
毎日の洗顔で肌をこすりすぎている、体を洗う際にナイロンタオルなどで肌を強くこする、
洗浄力が強すぎる石鹸や洗顔料を使っているなど、日々のスキンケアや体の洗い方なども、
肌のバリア機能が低下する原因となってしまうケースがあります。
また、42℃以上のお湯に入浴すると肌に必要な脂質を奪うため、バリア機能を低下させてしまいます。
ビタミンB群の不足
栄養の偏りによっても、肌のバリア機能が低下します。
肌への悪影響が出やすいのは、ビタミン類の不足です。
特にビタミンB群には、肌のターンオーバーサイクルを正常に維持する働きがあるため、
積極的にとりたい栄養素です。
加齢による皮脂分泌量の低下
皮脂には、肌を外部刺激から守ったり、
角質層の保湿成分や水分が蒸散してしまうのを防いだりする働きがあります。
個人差はありますが、この皮脂分泌量は加齢とともに減少する傾向にあり、
放置したままでは肌のバリア機能低下の原因になってしまうのです。
次回は乾燥肌の対策について詳しくご紹介いたします!!
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